【2021年最新版】沖縄の民泊経営は儲かる?~アフターコロナの民泊経営~

2021年11月25日

数年前から「民泊ビジネスは儲かる」と言われ民泊開業ブームが起こり、観光地が数多くある沖縄でも、民泊が急激に増加しました。しかし、果たして本当に民泊は儲かるのでしょうか?その真偽や理由について考察します。また、実際に民泊ビジネスで儲けるにあたって必要な視点についても解説します。

目次

民泊経営はそもそも儲かる?

結論から言うと当然ですが、儲かる場合とそうでない場合があります。これはどのビジネスにも言えることで、民泊でものすごく儲けた方もいれば、逆に損をして撤退されてしまった方もいらっしゃいます。

とはいえ、特にコロナ禍前はインバウンド需要もあり、民泊ビジネスに成功した方がいらっしゃるのも事実です。儲けるチャンスは大いにあるビジネスモデルと言えるでしょう。

沖縄の民泊経営が儲かる3つの理由

特に沖縄県では他県と比較して民泊ビジネスが成功しやすい土壌が整っていると言えます。その理由は以下の3点です。

理由その1.沖縄県の地価の安さ

沖縄の地価は東京と比較すると4~5割ほど、エリアによってはそれ以上に安いケースがあります。一方でホテルや旅館などの宿泊単価は1~2割程度。相対的に他の地域と比較して出せる利益が高い傾向にあります。

東京では、やはりオフィスやマンション、商業施設など土地の需要が高く、地価も宿泊単価も高めです。一方で沖縄では地価は安いものの、観光地として日本有数の人気を誇るため、他の地域と比較して宿泊単価が大きく低下することはありません。

都会に比べて地価が安いため、物件の購入などにコストがかからず、安定的な売上が確保できるため、オーナーにとっては非常にうまみがある状況と言えます。

理由その2.観光客数の増加

前述のとおり沖縄は日本でも有数の観光地です。沖縄県の発表によると、2011年は552万人が来県。その後毎年うなぎのぼりに観光客が増加し、15年には776万人、19年には過去最高の1016万人が沖縄を訪れました。とりわけ外国人観光客が増加しており、11年は30万人であったのが15年は150万人、19年は293万人。アベノミクスの影響でインバウンド需要が高まり、指数関数的に外国人の来県が増加しました。

新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年は373万人と大幅に減少しましたが、2021年は再び増加に転じています。

このように観光客が安定的に沖縄を訪れているため、民泊ビジネスにおいてもコンスタントに売上・利益が得られる可能性が十分にあります。

理由その3.沖縄の宿泊施設需要

前述のとおり、2011年以降沖縄県では急激に観光客が増加しました。一方で県内ではホテルなどの宿泊施設の供給が追いつかず、深刻な宿泊施設不足に陥ったのです。

11年から19年までの8年間で沖縄を訪れる観光客は倍増しました。一方で沖縄県が発表している『沖縄県衛生統計年報、人口動態統計の概況』によると、11年のホテル・旅館の施設数は948軒であるのに対し、19年は1407軒であり、50%増にとどまりました。県内では急ピッチで宿泊施設の建設が進められていますが、観光客の増加に追いついていないのが現状と言えます。

宿泊施設の稼働率も上昇しており、沖縄振興開発金融公庫の『県内主要ホテル稼働状況調査』によると、2011年度の沖縄県のシティホテルの稼働率は68.4%、リゾートホテルは67.7%、宿泊特化型ホテルは63.5%でした。15年はシティホテルが82%、リゾートホテルが81.6%、宿泊特化型ホテルが79.7%、国内外の観光客が1000万人を突破した18年はシティホテルが83.6%、リゾートホテルが79.8%、宿泊特化型ホテルが79.4%でした。

2010年代はいずれの宿泊施設も稼働率が70~80%を推移している状況です。ちなみに2009年はシティホテルが67.5%、リゾートホテルが67.6%、宿泊特化型ホテルが58.5%だったので、これらのデータからも沖縄県における近年の宿泊施設不足傾向が見て取れます。

特に繁忙期はホテルや旅館の予約が取れなかった観光客が民泊に流れてきます。また、ホテルや旅館よりも安価に泊まれる民泊は増加する外国人観光客から好評なため、オフシーズンであっても安定的な収入を得ることに繋がります。

沖縄での民泊経営実例

以上のような理由から、沖縄県では他の地域以上に民泊ビジネスが成功する確率が高い土壌が整っていると言えます。そこで、皆さんが気になるのは「沖縄で民泊を開業したら、いったいいくら儲かるのか?」ということではないでしょうか。

ここでは、実際に弊社の民泊代行を利用された方をモデルケースとしてご紹介します。もちろん代行業者に依頼して発生した手数料分、利益は下がりますが、代行業者を利用したからこそ実現できた売上でもあることを踏まえて参考にしてください。

S様の場合は恩納村希望ヶ丘に初期投資120万円で民泊を開業され、繁忙期である7月・8月は平均売上が100万円、それ以外の月は40万円でした。平均収益(売上から経費を差し引いたもの)は7月・8月が約53万円、それ以外が約14万円、年間の利回りは85%でした。

A様は那覇市泉崎に初期投資150万円で開業され、7月・8月は平均売上が100万円、それ以外の月は60万円。平均収益は7月・8月が49万円、それ以外が23万円、年間の利回りは100%です。ご自身で運営した場合は利益が7月・8月が80万円、それ以外が35万円となります。

いずれもオーナー様は大きな利益を手にされており、初期投資額も1年目の利益でカバーできている計算です。利益額もさることながら注目したいのは利回りです。一般的な不動産投資は平均利回りが3~4%、株式(日経平均)が2%程度ですから、他の投資手法と比較しても非常に利回りが高いと言えます。正しく運営することによって、これだけの利益・利回りとなることが民泊経営の魅力の一つでもあります。

運用実績についてはこちらのページでも詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

どうなる?アフターコロナの民泊経営

好調な民泊業界ですが、2020年から感染が拡大した新型コロナウイルスによって大きな影響を受けました。沖縄県でも20年の観光客は63%減の373万人。民泊はもちろんホテルや旅館も空室が続きました。しかし、2021年には徐々に観光客が戻りはじめています。コロナ禍であっても沖縄が日本人にとって定番の旅行先であることには変わりがありません。ハワイやグアムなどの海外に行けない今、その代替地として国内である沖縄を選ぶ人も増えてきています。

さらに、コロナ禍が収束すれば世界中でリベンジ消費が活発になることでしょう。外国人観光客が戻れば、すぐに以前のような賑わいを取り戻すと考えられています。

また、経済の低迷や観光客の減少などに伴い、沖縄県の地価も下落しました。すでに不動産を所有されている方、民泊ビジネスを始められている方にとってはそれらも不安材料ですが、これから民泊に参入される方にとってはチャンスとも言えます。地価が下がっている時期に安く物件を購入して、水面下で準備を進め、コロナ禍が収束して旅行などの消費行動が活発になってきたら民泊経営に本腰を入れることで、大きな利益を生み出す可能性があります。

加えて生活様式の変化も追い風です。新型コロナ禍や働き方改革によってリモートワークが普及し、会社に出社しなくても良い、場所にとらわれない働き方が浸透しつつあります。「ワーケーション(ワークとバケーションをかけ合わせた造語)」という旅をしながら仕事をするスタイルも流行の兆しを見せています。 観光地として人気の沖縄で、ホテルや旅館よりも安価に滞在できる民泊もこのワーケーション需要の受け皿になる可能性を秘めているのです。

確かに今は民泊業界にとっては厳しい状況と言わざるを得ませんが、それでも将来を見据えれば大きなポテンシャルを秘めているビジネスモデルと言えます。

民泊ビジネスが今後どのようになっていくかについては以下のコラムも参考にしてください。

沖縄の民泊ビジネスとその展望

民泊経営で儲けるための3つのポイント

最後に、これから民泊ビジネスをはじめられる方のために、民泊経営で儲ける3つのポイントをお伝えします。以下のことを意識していただければ民泊で成功できる可能性が高くなります。

Point1.民泊の相場の把握

民泊を経営する上で重要なポイントの一つが宿泊料金の設定です。適切な料金を設定する上でまずは周辺の民泊施設(競合)の相場を調査しましょう。基本的に相場とそれほど乖離がないよう料金を設定する必要があります。極端に料金が高いとゲストが来てくれません。逆に安すぎると利益が十分に確保できず儲からなくなってしまいます。また、相場よりも極端に安いとかえってゲストから避けられることにもなりかねません。

繁忙期と閑散期、あるいはイベントの有無などで柔軟に料金設定を行うことで、安定的に利益を得られるようになります。料金設定はオーナーが困るポイントでもあります。以下のコラムも参考にしてください。

沖縄の民泊経営のコツ~オーナーが困りやすいポイント6選~

Point2.儲かりやすい物件

当然のことながら民泊施設が魅力的なものでなければゲストは選んでくれません。ロケーション(交通の利便性や観光地、商業施設からの距離など)や周辺の環境、眺望、外観、内装など、さまざまな要素にこだわって物件を選び、空間を創っていく必要があります。とはいえ、あまりにも高価な物件を購入してしまうと初期投資費用がかかりすぎて利回りが悪くなってしまいます。

Point3.民泊代行業者の利用

民泊ビジネスを成功させるためには上記でご紹介した料金設定や物件選びをはじめ、集客やオペレーションなどにおいてもさまざまなノウハウが必要です。はじめて民泊を開業される、あるいは日々の運営にリソースを割くことができないという方は民泊運営代行業者の利用も検討してみましょう。

手数料(相場の20%程度)は必要となりますが、売上があれば容易にペイすることが可能です。「沖縄での民泊経営実例」の章でも挙げたとおり、弊社に民泊運営の代行をご依頼いただいているお客様も十分な利益を上げております。

ノウハウを蓄積するために、あるいは経費を抑えるために、ご自身だけで開業・運営されるのも手ではありますが、やはり一人でできることには限界があります。外部の力もうまく利用することが成功の近道と言えます。沖縄では数多くの民泊代行業者がいますが、業者選びも重要です。そちらに関しては以下のコラムも参考にしてください。

【沖縄版】民泊代行業者の選び方~3つのポイント~

民泊ビジネスで儲けられている方は多数いらっしゃいます。特に沖縄においては将来性が高いポテンシャルを秘めたビジネスモデルであると言えます。ただし、民泊ビジネスに限ったことではありませんが、やれば必ず儲かるというものでもありません。残念ながら失敗して撤退される方も少なからずいらっしゃいます。

重要なのは儲かるためのポイントや民泊運営のノウハウを身につけることです。特に経験が少ない方、リソースが割けない方は丸投げしてしまうのも一つの手段と言えます。ぜひ、民泊運営代行業者の利用も検討して民泊ビジネスの成功を目指しましょう。